中国で初めからスパイウェアがインストールされているスマートフォンが販売されていたというニュースです。
これですね。
Star N9500という商品で上のサイトだと定価でも$225と驚きの安さです。
見た目は普通のスマートフォンなので値段重視の人は十分購入候補になるでしょう。
インストールされているスパイウェア
ちなみにこのスパイウェアはアンインストールすることができません。
ファームウェア(コンピュータの基幹をなしているプログラム)なので編集することが不可能なためです。
このスパイウェアは使用者の個人情報を含む利用履歴を逐次、中国国内のサーバーに転送されます。
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企業の個人情報収集について
この中国の企業のみならず、個人情報をなんとかして入手しようとしている会社は他にも存在します。
有名どころではGoogleやFacebookです。
Google は個人がどんなサイトを閲覧したかを集積しています。このデータを使って、出力される広告の種類が違ったり、検索結果が異なったりします。
Facebookにしても投稿内容を解析して、広告の出し分けをしていたりします。
これらはいわゆる行動ターゲティングと呼ばれるもので、個人個人にカスタマイズされた情報を提供するということを目的としており、そのもの自体は悪いことではありません。ユーザー側も欲しい情報をカスタマイズして提供するので悪よりもいい部分のほうが”私は”思います。
しかし、最近よくニュースでながれているように、これらを個人情報の不正収集だと叫ぶ論調があります。望まないのに勝手に盗まれたというのが主張です。
正直、これらは過剰反応な気がしてなりません。今回の中国のケースは端末を買ってしまっている+除去不可能ということで実害がでていますが、Facebookだったら使わなければいいし、Googleだったら代わりにBingやYahooなどの検索エンジンを使えばいい。
それも信用できないのならばインターネットをやめればいいとも思います。
GoogleやFacebookは利用料を要求しているわけではありません。サービスを無料で提供しています。それに対して騒ぎ立てるのはどうも変な気がしてなりません。ユーザー判断で簡単に利用をやめることができるし、被害もこうむりません。
車の発明で大気汚染に拍車がかかったように、テレビゲームの発明で子供が外で遊ばなくなったりと新しい技術には犠牲がつきものです。
と、、、ちょっと話がずれそうなのでもとに戻します。
要はこの中国の企業とGoogle,Facebookの違いはハードウェアかソフトウェアかの違いに過ぎないんじゃないのか?ということです。
スパイウェア付きスマホについて思う事
語弊を恐れずに言えば、この中国の企業のやり方はやりようによってはありだと思います。『やりよう』というのは、ユーザーへの事前の確認さえすればということです。
『このスマホを使うと利用情報が収集されます。その代わり安いですよ!』 と一言いってくれれば、ユーザーも納得して購入して問題にもならないわけです。
例えばウェブホスティングでも広告が表示されるかわりに無料でスペースを借りられたりしますが、それと同じ考えです。トレードオフです。
大学のコピー用紙の片面に広告をいれることでタダで用紙を手に入れるというビジネスモデルがありましたが、このモデルで損をする人はいません。それぞれが少しずつ痛みわけをして実利をとっているわけです。
高級外車のユーザーと違い、スマホユーザーの経済状態は様々です。生活もままならないのにスマートフォンだけは持っているという人は結構います。そんな人にこの中国の格安スマーとフォンはとても魅力的だと思います。
もちろんユーザーは全ての情報が見られていることを常に頭にいれて使わなければいけませんが、それと引き換えに安い値段で手に入れられるのです。文句はないでしょう。
何を捨てて、何を得るか。
部屋探しじゃないですが、日当たりを捨てても広いところがいい人もいれば、駅から徒歩20分でも日当たりが譲れない人もいるわけです。
ちょっと尖った考えかもしれませんが、ボトムアップで考えると、あながちこのスパイウェア付きスマホも悪であるとは言い切れないと思います。 ま、もちろん事前にカスタマーの了解がとれれば の話ですけどね。
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