大きな黒人のバス運転手が、外で不穏な動きをする女性を助けた動画です。助けた後、彼は彼女の隣に座り、やさしく話しかけています。決して、立ったまま、中腰でではなく。しっかりと腰を地面につけて、やさしく彼女に語りかけています。
そして、おそらく通常の運行中に起こったことだろうと思いますが、乗客の誰も文句を言わないどころか、最後には拍手が起こっています。
彼はインタビューの最後にこう言っています。
『おれはアメフトの選手だった。選手は監督に番号を呼ばれたら、コートの中に入り、やるべきプレーをする。それと同じで、今回おれはやるべきことをやっただけだ』
スポーツから学ぶということ
スポーツから学ぶことってすごくたくさんあると思います。僕がここで言いたいのは、大人になってからの趣味のスポーツではなくて、がっつり怒られたりする本気のやつです。日本だと部活がありますよね。あそこってすごく大切な学び場です。
ちなみに、アメリカではすべての生徒が部活に入れるわけではなく、優秀な人が選抜されるそうです。もしかしたら全ての競技ではないかもしれませんが、人気競技、たとえばアメフトなどはこの類だと思います。つまり、部活は心身を養うところではなくプロの養成所という位置づけが強いです。なんともアメリカらしいですね。
そこにきて日本の部活は、来るもの拒まずです。
中学・高校で部活動に入っている割合を見てみましょう。
中学・高校いずれも60%以上の人が何かしらの部活に所属しています。
下記は所属する部活の種類です。
運動部の割合が文化部の2倍強となっています。
恐らくこれは最近のデータだと思いますが、僕が青春真っ只中だった18年くらい前はもうちょっと運動部の割合が多かった気がします。
田舎だからかもしれませんが、帰宅したところでやることないし、運動部に入っていないとイジメの対象となる確率が高かったとおもいます。
運動部に入っているいると、少なからず、同じ部活の仲間がいますからね。孤立することは少ないです。そして、文科系に比べて、運動系に入っている生徒は無駄に元気がいいので、クラスでのイニシアチブをとりやすいです。
部活に入らなくていいのはヤンキーくらいじゃないでしょうか?
彼らは学校を出たらゲーセンとかで違う部活をしていて仲間がいるので、無問題。まーヤンキーがいじめられるなんて聞いたことないですが。
《警告》ここから伸び伸びと楽しかった思い出を話します。
僕は中学は水泳部でした。男6人、女6人だったでしょうか。男6人はわりと普通だったのですが、女のほうが、学年でいわゆる目立つコ(面白かったり、かわいかったり、胸が大きかったり、、)を寄せ集めた感じで、それはもうにぎやかでした。なんでそんなメンバーが集まったのかホント謎です。神はいるんじゃないか。
仲もよかったです。
部室でみんなで野球拳とかやってましたし。
もちろん強制とかそんなダークな感じはゼロです。全員2回づつくらい、まっ裸になったと思います。女の子はさすがにかわいそうだから、更衣室のカーテンを体に巻いていいことにしてましたが、男は容赦なくフルチンでしたよ。ただし、多感な年頃なので、手でチンコを隠すのはありでした。
その時だったか、少し露出狂の女の子がいて、そのコが胸を触らせてくれました。人生初です。やばかったです。
ただ、思ったより硬くて、今思えば、胸のふくらみではなくて、ただの鳩胸だったんじゃないか と思います。
もうなんか、そのままミスチルさんが歌にしてくれるんぢゃないか?
先生にばれたらヤバカッタですね。
中学の部活をまとめると
こんな小さなエピソードでも部活を通して、仲間を知り、女を知り(そんなたいそうなものではないですが、おかげで人見知りしなくなりました)、思いやりを知ることができました。
この経験がなかったら、困っている人をなんとも思わない、孤独でコミュ障な男になっていたと思います。
高校では一転、男子高なので男だらけの水球部です。
※イメージ画像ですが、こんな感じです。
時のキャプテンがかなりイッてしまわれてる人で、
- 通学でその人の自転車を追い抜くだけで横から蹴り飛ばされて、自転車を倒されます。
- 夏の暑い日に他の部活の人がプールに勝手に入って涼んでると、一列に並ばせて、ビンタです。高2が高1に教育ビンタです。何度も目撃しました。
やばいんです。上下関係と水球愛が。
生徒も生徒なら先生も先生で、なめたプレーをすると、当然呼ばれて、Arenaのかたーいサンダルで思いっきりはたかれました。ロックオンされたら、1日10発くらいは殴られました。
ちょっと見た目が変わりましたが、このアリーナサンダルはトラウマです。
僕がキャプテンになったときは、部員がずる休みしたら、僕が怒られました。
4月から屋外プールで練習がはじまるのですが、寒すぎて練習中に何回もゲロ吐きました。寒くてゲロ吐くなんて、これ以降ありません。
15度の水の中で30分間練習、5分あったかい風呂、また15度水の中で30分間練習。 この繰り返し。本当に辛くて、寒くて、何度も意識飛びかけました。 5秒でも風呂から出てくるのが遅いとひっぱたかれるので、意識飛ばしている場合じゃなかったですけど。
なんか書いてて涙がでてきそうです。
そんな鬼部でしたが、最後の試合の後はみんなで号泣なわけです。僕なんて、監督に「不甲斐なくてすいませんでした」なんて謝っちゃったもんね。 なにがすいませんなのか、意味不明です。
高校の部活をまとめると
もう書かなくても分かりますよね。高校の部活で学んだのは、耐えることです。 それが理不尽なことでもです。
「耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ」 ということですね。座右の銘でもなんでもないですが、そういうことです。
この経験がなければ、怒られてキレたり、3日でバイトやめたり、ブスばっかりの合コンでいきなり帰ったりする、耐えることをしらないカス人間になっていたと思います。
これは僕の例ですが、同じような経験をしている人もたくさんいると思います。
これらの経験をした子供たちが大人になって社会を構成しています。アメフトの彼も損得ではなくて、やるべきときにやるべきことをやる たったそれだけのことですが、すばらしい行動じゃありませんか。
部活は勉学の邪魔だから排除しようという動きがあります。
アホかと。
学校を頭でっかちで、コミュ障で、自分勝手で、何にも我慢できないカス製造工場にする気かと。
有名大学への進学率を上げるために、スポーツを削りましょうなんて、バカチンもいいところです。
いいですか、
スポーツやってたって、やってなくたって、勉強するやつはするし、しないやつはしません。
どうせ勉強したって、社会に出たら、『やっべぇ。。』 と冷や汗かくことなんてざらにあるんだから。
それなら、障害を乗り越えられるだけの、人間としての下地みたいなものを作っといてあげたほうが全然いい。
勉強は大人になってもできるけど、
部活みたく、盲目にがむしゃらに何かをすることってできなくなります。
大人になると逃げ道がたくさんありますからね。
仕事が辛けりゃ、やめて違う会社にいけばいい。
入ったスポーツジムもめんどくさければ、行かなければいい。
もう、無理やり口につっこまれるような学び方はできなくなるのです。
望むなら、好きなものだけ食べてればいい。
でも、手の届く範囲の自分にしかなれなくなるのです。
叱られるのが苦手な人は挑戦をしなくなります。
異性と話すのが苦手な人は恋人もできません。
部活をやってれば、本来低スペックなエントリーモデルだった自分をハイエンドのモンスターマシンまで高めることができるかもしれません。
しかも部活なんてほぼタダだんだぜ。
おい、みんな部活やろうぜ。