もしあなたがEコマースサイトを運営者なら、チェックアウトページにどのくらい重点を置いていますか?
成約率に密接に関係するこのページは「単なる購入手続きのひとつ」以上に重要な要素と捕らえたほうがよさそうです。
1%のコンバージョン率上昇は、売り上げ、利益にとんでもないインパクトをもたらすのですから。
アクセス数よりコンバージョンレートが大切だという言葉を聞いたことがある人は結構いると思います。
しかし、言葉ではわかっていても、実施したことがない人、やり方がわからない人が大多数です。
それはこの分野がとても深く、かなりの勉強が必要であるためです。
本投稿では、そんな中から比較的簡単で効果の出やすい方法を8つご紹介いたします。
購入までのクリック数を少なく
「今すぐ購入」ボタンを押すまでに経由するページ数、すなわちマウスをクリックする回数が少なければ少ないほどコンバージョンレートがあがるという話です。
せっかく自分のWebサイトに来てくれたのだから、あれもこれも見せたいという気持ちはわかります。
しかし、まずはお目当ての商品を買うという目的を達成させてあげましょう。人はやりたいことができない、時間がかかるとあっという間にストレスを感じてサイトを離れていきます。
誰かにものを買ってほしかったら、簡単に買えるようにする
- 1ページチェックアウトを採用する
- 商品リストページから直接ショッピングカートに入れられるようにする
ユーザー登録を強制しない
さあ商品を購入するぞ、という段になって、「購入にはユーザー登録が必要です」と言われたことはありませんか?
残念ながら多くのユーザーはこのメッセージを見ると、そのサイトから逃げていきます。
ユーザー登録 = メールアドレスを晒す = 余計なセールスメールが来る
現代は情報にあふれていて、誰しも日常的にいらない情報を切り捨てるという行為を行っています。
なのでできるだけインプットも少なくしたい。だからユーザー登録はしたくない。
しごく当然のことです。
忘れないでください。競合サイトはインターネット上にごまんといるのです。
それでもユーザー登録はのどから手が出るほど欲しいというはわかります。
ユーザーの心象を悪くせずにユーザー登録を促す方法としては、ゲストチェックアウトを許容して、購入後のThank youページにユーザー登録の入り口を設ける方法があります。
これなら、お目当ての商品を買うという当初の目的を果たしているのでユーザーはストレスを感じることもありません。
本当にこの店からニュースレターなどの情報が欲しい人だけ登録すればいいじゃん というわけです。
ユーザーに強制しない。常にユーザーに選択させる
- ゲストチェックアウトの採用
- ユーザー登録は購入が終わってから
送料無料
たった4文字ですが、ユーザーはこの文字にとても弱いです。アマゾンや楽天が送料に関するプロモーションを頻繁に打っていることからもその有用性がわかります。
ユーザーは商品が1000円値引きされるより、500円分の送料が無料になるほうがお得感を感じる
という格言もあります。まったくそのとおりだと思います。
アメリカの郵送会社大手UPSの調査によると、実に44%の人がシッピングコストが理由で購入をあきらめているそうです。
考えてみてください。商品の価格が高ければ、送料もあまり目立ちませんが、千円、2千円の商品で送料500円とか言われると、誰でも購入を躊躇したくなりますよね。だったら、今週末にどこかで買ってこようとなるかもしれません。
この送料が理由で購入をあきらめる理由の一つに、追加されるタイミングがあると思います。
たいがいは発送料があきらかになるのは最後の最後です。最後に商品の半分とか4分の1にも及ぶ金額が加算されたら、誰でも「え?まじで?」となります。
なので、たとえば商品自体の価格に発送費用をある程度加味しておくとか、クーポンを発行して相殺させるなどの工夫をして、送料を無料にするのが正解な気がします。
税金も同様ですが、こればっかりはどこで買っても逃れられないので、サイトから逃げる要因にはなりにくいでしょう。
単価が低い商品こそ送料無料に
- 送料無料キャンペーンの実施
- 送料の試算を簡単にできるようにする
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入力フォームは的確かつ簡素に
キーボード、もしくは液晶で入力フォームに文字をタイプしていくのは、結構ストレスになります。
取り立てて必要はないけど、とりあえず情報収集しておこうレベルの項目を入力フォームにつけているサイトは結構あります。
電話番号が必須項目になっているサイトはどうでしょうか?
よほどの理由がない限り、ものを購入するのに、絶対に電話番号が必要なケースってほとんどありません。
だったらオプションで入れておこうか? これもナンセンス。
オプション項目にユーザーは入力なんてしません。
見た目ががちゃがちゃしてしまうので、オプションにするならいっそ、ないほうがましです。
入力フォームの最適化は特にスマートフォンで購入している人には、より大きな影響を与えるので、場合によってはデスクトップ版と違うレイアウトでフォームを用意するなどの工夫も必要となります。
入力させるのは必要最低限
- 入力フォームからオプション項目を削る
- キーボード入力は極力少なく
ショッピングカートから消さない
ショッピングカートに商品を入れて、その時はかわずに数日放置したとします。
2週間後に同じサイトを訪れたらショッピングカート内が空になっていたとします。
おそらくユーザーは以前何を入れていたかも覚えていないし、そのときはサイト内を回遊して、たくさんの ついで商品、候補商品を入れていたのに、それらがショッピングカートに再び入れられる可能性はとても低いです。
なのでショッピングカート、お気に入り(wish list)に期限をつけるのはやめましょう。
期限をつけることのメリットってなんでしょうか?私は思い当たりません。
ユーザーからのアクションを無駄にしない
- カートに保持期間に期限をつけない
ショッピングカートの中身は常に見せる
カート保持期間に期限をつけない上に、もうひとつやったほうがいいのは、カートの中身を常に見せておくということです。
これなら次回、サイトを訪れた際にすぐ思い出させることができます。
気をつけてもらいたいのは、ショッピングの邪魔をしないようにすること。
折りたたみ式にしたり、マウスオーバーで大きくなるなどの工夫が必要です。
状況を常に把握させる
- ページ遷移なしでショッピングカートの中身を確認できる仕組み
支払い情報は最後に
ユーザー心理として何かを購入するときは、「よし、これで完了」 という具体的な行為が必要になります。
統計によると、多くの人にとっとそれは、クレジットカード番号を入力して、「購入する」ボタンを押すときだそうです。
いきなり支払い情報の入力を迫られると、後の入力内容で問題があっても支払い情報を搾取されるんじゃないか(まっとうなサイトならそんなことはしませんが)という疑念が生まれるかもしれません。
通常の外での購入も同じですよね。
人は慣れている行為に安心感を覚えます。
ユーザー心理を利用し、心的ストレスを減らす
- トリッキーな入力フォームは使わない
消費者の声
コンバージョンレートを上げるは、なにもデザイン的なものばかりではありません。 その最たる例が消費者の声や、著名人のお勧めです。
日本でもステマ行為が叩かれたのは記憶に新しいですが、あれは著名人のお勧め(使ってないのに)で売り上げが伸びたからこそ事件になりました。
そして、その行為に効果があることが実証されたともいえます。
ステマの例ではファン心理が働くので、購買動機はちょっと特殊ですが、
いわゆる 消費者の声 はもっと実質的です。
実際使ってみてどうだったの? って誰でも気になります。自分の財布を開ける前にリスクは極力回避したい。当然です。
たべろぐ、Yelpなどの投稿サイトが流行っているのも、みんな事前リサーチしたい、失敗したくないからに他なりません。
サイトに載せる際に注意したいのは、当然よいコメントは売り上げを伸ばしますが、悪いコメントは売り上げを後退させます。
ここが難しいところなのですが、じゃあ操作された情報に意味があるのか?ということです。
消費者はとてもスマートです。うそっぽいとか信憑性がないとかすぐに見抜きます。
Yelpなどは星マーク1をつけているのは競合の仕業、星マーク5は関係者。だからそれ以外のレビューを参考にしなさい という言葉もあります。
じゃあ、検閲なしにフリーのコメントを許可するかというと、業態によります。
例を挙げるとメーカーのWebサイトでフリーコメントを受け付けると、リスクが高いです。なぜなら、ある商品にネガティブなコメントをつけられたとき、代わりの商品がないケースがあるからです。
アップルのサイトでiPadにネガティブなコメントがあったら、同じサイト内で別商品をさがしますか?
どうしてもタブレットが欲しければサムソンのギャラクシータブに逃げてしまうかもしれません。
一方量販店のサイトの場合はリスクが少ないです。彼らは多数のメーカーの商品を置いているため、いち商品に悪いコメントがついても、代替製品をオファーすることができるからです。
それが理由に、アマゾンのレビューには、褒めているものも、怒っているものも、混在していますよね。
そっと背中を押してあげる
- 消費者コメントを入れる
まとめ
いかがでしたか? ここに書かれていることは、コンバージョンレート上昇に向けて絶対にはずせない超重要事項です。
もう実施されている方はさらにブラッシュアップしてください。まだの人はすぐに実施してください。
耳慣れているせいかSEO対策にはお金をかけるのに、コンバージョン戦略には無頓着というケース、非常に多いです。
SEO対策は決して安くありません。 ユーザーがWebサイトに来てくれるまでがSEO。。せっかくきてくれたのに、買ってもらうことができず、みすみす見逃していたらSEO費用をどぶにすてているようなものです。
ぜひ、投資を投資のままで終わらせずに回収するための第一歩として本投稿をご利用いただければ幸いです。
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