2014年は動画マーケティング元年になるといわれています。
Vineなどのお手軽動画投稿サービスの登場により、動画投稿者の裾野がグッと広がったのが2013年。
Youtube動画広告のインフラ整備もすすみ、今年から本格的に動画を使ったマーケティングが始まるということです。
動画を使ったマーケティングではやはりYoutubeが一日の長がありますが、対抗馬としてVimeoが話題に上がることが少なくありません。
この二つの動画サービスですが、どちらが優れているのでしょうか?
Youtube
良いところ
一番の強みは月間4億5千万人といわれる圧倒的なユーザー数です。Youtubeなしでビデオマーケティングのキャンペーンを考えることはありえないともいえます。Web全体でみても最も人気のあるオンラインサービスの一つであり、もちろん動画分野では圧倒的な集客力を誇ります。
そしてGoogleの一部という強みを生かし、世界最強の検索エンジンの検索結果において少なくとも不利益をこうむることはありません。2014年1月16日現在、Youtube動画ページ単体でもしっかり検索結果に表示されます。
サインアップはもちろん無料。企業用に専用ページを作成することができ、カンパニーカラーに合わせた見た目にカスタマイズすることができます。
アップロードできる動画の数は無制限であり、予算や拡張性、とっつきやすさを重視するユーザーには重要な要素になるでしょう。
Youtubeはまた、ディスプレイ広告や動画内広告といったサービスも提供しており、Google Adwords同様、広告投稿料を払えば、設定したキーワードに応じてビデオ広告を流すことができます。
キーワードを使うことでより作成した動画に興味がある人にリーチすることができるという点ではテレビ以上の効果が見込めます。
これもすべて4億5千万人という膨大なユーザーがいるからこそなせる業です。
悪いところ
圧倒的な人気とユーザー数ゆえ、投稿される動画の質は名作といえるものから、とんでもない駄作まで実に様々です。時として、お目当ての動画を見つけるのは大海でダイヤモンドを拾うくらい骨の折れる作業になります。せっかく作った名作も数多のごみ質の悪い動画に埋もれてしまう可能性も十分にあります。
一言で言うと、決してプロフェッショナルな環境ではないということです。
動画広告に関してもネガティブな側面があります。例えば誰かあなたの動画を探しているときに、競合他社が動画広告で割り込んでくる可能性があります。視聴者側に、サービスを無料で提供する以上、こまめに広告が入るのは仕方のないことですが、折角あなたの動画を見に来たひとを広告でイラつかせる可能性もありあります。
Youtubeは標準でアクセス解析ツールがついてきますが、機能の物足りなさは否めません。しかしこの点に関しては、その他の動画サイトの解析ツールは逆に複雑すぎるという意見もあるので、公平にジャッジするためには、実際に使ってみないと分からないかもしれません。
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Vimeo
Vimeoのセールスポイントは品質とカスタマイズの強さです。例えば、有料サービスの"Pro"では"2-Pass-encoding"という機能を提供しており、このプロセスをとおすと、よりキレイな画質でしかも回線が遅いところでも閲覧できるファイルに変換してくれます。
同じく"Pro"では優先投稿機能があります。これは、無料で使っているユーザーの投稿よりも優先してビデオをアップロードできる機能です。タイムリーに動画を投稿する必要がある場合は必須の機能といえるでしょう。
さらに、ビデオプレーヤーに自社のロゴを入れられる機能があります。YoutubeではYoutubeのロゴが常に入っているので、これはとてもユニークなサービスといえます。
アクセス分析ツールに関しても一般的にYoutubeよりも優れているという意見が多いです。
Vimeoユーザーはプロフェッショナル・ビジネス用途で使用していることが多く、有料の"Pro"ユーザーは自身のビデオで広告をカットすることもできます。
もちろんYoutube同様、独自のページを作成し、より細かい視点でレイアウトの変更や動画アルバムの作成をすることもできるため、Youtubeよりも視聴者とのつながりを深くすることができると言われています。
悪い点
ユーザー数は月間1700万人と、集客という点ではYoutubeの4億5千万人と比べて圧倒的に弱いです。知名度もまた、圧倒的に低いのも確かです。せっかく質が高いビデオを作っても、見に来てくれる人の数はあまり期待できません。
もちろん検索エンジンの結果にヒットしないことはありませんが、Youtubeのそれと比べると順位は下位になります。(私自身Vimeoの動画ページが検索エンジン結果に現れたのを見たことはありません。)
無料ユーザーでは、Youtubeに太刀打ちできるところはなく、有料サービスを使ってはじめてメリットがあるというのが一般的な意見のようです。事実、商用にVimeoを使っている人はほとんど"Pro"ユーザーです。
さらに、折角有料ユーザーになっても、ネガティブな側面があります。それは容量です。アップロードできる動画は年間50GBまでで、一つのビデオは最大5GBまでという制約があります。しかも最大閲覧数は25万ビューまでという謎の設定まであります。そして、それ以上のビュー数を獲得したい場合は追加料金がかかります。
まとめ
冒頭の質問に戻ります。
「で、結局これらいい点、悪い点を踏まえてどっちをやればいいの?」
少々乱暴ですが、両方やればいいと思います。少なくともYoutubeは無料でできるんだし、同じ動画を二つのプラットフォームに乗せちゃだめなんていうルールもないので両方をやる!、これが解な気がします。
僕だったらこうします。
Youtubeはほっておいてもビュー数が伸びれば検索上位に表示されるし、バズでの拡散も気体できるから、一人でがんばってもらう。
VimeoはWebサイトに埋め込んで、そのWebサイトにSEOをかけて検索上位表示を目指す。そして、サイトに入ってきた人をVimeo動画に流入させる。
奇しくもこの考えを実践させてくれそうなクライアントが現れたので、世界のどこかでこっそり実践してみます。報告はまたあとで。
ご拝聴有り難うございました。
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冒頭で触れたVineについては先日投稿しましたので良ければご参照ください。
2014年Vineを使ったマーケティングを理解すべし! 知っておきたい良い例と悪い例を紹介